ブーン系小説を書いているようです

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貞子企画『クリスマスの、涙のようです』 その2

 参考リンク──貞子企画──
   
 クリスマスの、涙のようです

 第一話⇒『その子は、確かに』




 第二話『静かに戻る記憶の中に』

ミセ*゚ー゚)リ「お待たせしました コーヒーとホットミルクティーでございます」

 と、俺の目の前に置かれたコーヒー。
 いつの頃からか、俺はコーヒーに砂糖を入れなくなった。
 最初は大人ぶって入れなくなっただけだが、人間、馴れるもんだ。
 
 というか、今はそんなことはどうでもいい。
 
 今のこの、俺の人生とは無縁と思っていた状況。
 女の子と二人だけで喫茶店に入るという行為。
 コーヒーから視線を上げて、正面に座る女性を見る。
 
川ー川

 ついさっき、横断歩道で俺にタックルをかました女性。
 あの後うろたえていただけの俺の手を掴み、
 とりあえず寒いからと言いながらこの店に引っ張られた。
 
 もしかしてこの店の刺客か何かかと勘ぐってしまう。
 だけどそんなことは怖くて聞けなかった。
 美人を目の前にして緊張でうまくしゃべれないのもある。
 
 でも多分、それはないのだろう。
 
 彼女は俺の事を知っている様子だったからだ。
 
 それも、かなり昔から。
 
 彼女は俺のことを、昔のあだ名で呼んでいた。
 あの名は本当に子供の頃からの友達しか知らないはずだ。
 俺の知る限り、それを知っている友達で最も昔からの付き合いは、内藤ホライゾン。
 
 小学生からの腐れ縁だ。
 でもまぁ、親友と言ってもいいくらいの奴だ。
 
 
 昨日までは。
 
 
 …………嫌な事は思い出すのをやめよう。
 俺は昔からそうやってポジティブに生きてきたんだ。
 出来あがったのはこんな存在感のない暗い男だったが。
 
 で、この女性。
 
 ニコニコしながら、ミルクティーをすすり、俺の顔を見ている。
 あの、あんま見ないでください。すごく恥ずかしいです。
 何か話してくれるとありがたいのだが、彼女はずっとそうしていた。
 
 というかこの場合は俺が何か話題を振るべきなのか?
 いやでも……逆ナン?っていうの? そんな感じで俺は連れてこられたわけだし……
 
 ああもう!何が何だかわからない!
 
 モヤモヤウダウダ悩んでたってしょうがない。
 俺は思い切って、質問をすることにした。
 
 
('A`)「あ…………」

川ー川「うん?」

('A`)「ぁの↑」

 やっちまった……声が裏返ってしまった。
 やべぇ、すげえ恥ずかしい……帰りたい……
 
川ー川「あはは 落ち着いて? どうしたの?」

 なんか知らないが、ちょっとウケたみたいだ。
 キモいと思わないのだろうか。
 自分でもキモいと軽く自己嫌悪に陥ってたのに。
 
 いやしかし、これはチャンスだ。
 これに乗じて、切り出さなければいけない。
 
('A`)「えと……寒いの苦手なんですか?」

 ちげええええええええそうじゃねえええええええ!
 思考とまったく逆の言葉が口から飛び出したことに、
 心の中で突っ込みをいれてしまった。
 
 確かに、寒いからってこの店に連れてこられたわけだけど。
 一瞬気にはなってたけど、そんなことはどうでもいいんだって今は。
 
 俺の心の葛藤を知るはずもなく、彼女は答え始めた。
 
川д川「寒いのは苦手っていうか、嫌いなの」

('A`)「ああ、そうなんですか……」

川ー川「小さい頃は真冬でも一緒に外で走り回ってたのにね~」

('A`)「…………」

 まただ。小さい頃の話。
 この人は俺を知っている。それは間違いない。
 だけど俺は、こんな美人(ry
 
 そうなんだ。
 
 聞きたいのは、それだ。
 
川ー川「敬語はやめてほしいな 昔みたいに話して?」

('A`)「…………あの」

川ー川「うん?」

('A`)「えと……ごめんなさい貴女のことよく覚えてなくて……」

川д川「ぁ……」

 掠れた声を一つ漏らした後、彼女の顔から笑顔が消えた。
 表情は前髪に隠れてる部分が多すぎてよく見えないが、
 なんとなく、気を落としたってことはわかった。
 
 うーん……やっぱり失礼だったかな……
 
('A`)「えぇっと、俺頭悪くて覚えが悪くて……」

川д川「…………」

('A`)「特に昔の……小学校に入る前のことって全然覚えてなくて、それで……」

 自分なりに必死にフォローをする。
 彼女が気を落としたことが、申し訳なくて仕方がなかった。
 無理矢理連れてこられたのは俺だと言うのに、なぜかそう感じた。
 
 つい自虐的な言い回しをしたのだが、それは事実だった。
 小さい頃、小学校にあがる以前の記憶が、俺にはまったくなかった。
 アルバムを見ても、その頃の写真が一切ないからさらに思い出せない。
 
 さぞ楽しくない幼少期だったのだろう。
 幼馴染でもいたら、きっとすぐに思い出せるものなのだろうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 おさな、なじみ?
 
 
 あれ? 妙にこの言葉が引っかかる。
 
 
川д川


 彼女は未だ肩を落とし、最初の明るさは微塵も感じなかった。
 
 
 ドックンと言う、あだ名を知っていること。
 
 
 そのことから、昔から俺を知ってるってことは理解できる。
 ていうかそうじゃなかったらストーカーじゃね?
 いやまぁ、俺なんかにそんな熱心になる奴はいない筈だ。考えるのはやめよう。
 
 となるとやはり。
 
('A`)「んと……名前、教えてもらえませんか?」

 もし本当に俺がこの人の事を忘れていたのだとしたら。
 それで何か、わかるかもしれない。
 何かこう、キーワードみたいな、鍵となる物が欲しかった。
 
 ていうか最初にそれを聞きたかったのに……俺のバカバカ!
 
川д川「さ……」

('A`)「さ?」













川д川「貞子」












──────…………さだ……こ……


 ノイズと頭痛が、同時に。
 
 
 横断歩道で、彼女に名前を呼ばれた時と同じ違和感。
 
 
 貞子。
 
 
 この名前が、強く頭に響く。
 
 
 貞子…………貞子…………
 
 
 真っ黒な髪の……女の子……
 
 
 俺の事を、ドックンと呼ぶ……
 
 
 
 
 
 
 …………あ。
 
 
 
 
 
 
(;'A`)「さ、貞子!? ええと……小学校に上がる前よく一緒に遊んでた、貞子?!」

川д川「……うん、その貞子」

(;'A`)「え……ほんとに……」

 確かに、その子は俺の記憶の奥に居た。
 か細く、千切れかけていた記憶の糸。
 
 いや、実際その糸は切れてしまっていた。
 切れ切れになっていた糸を掻き集め、繋いでいく。
 
 その繋ぎ目を作り出した存在。
 
 
 貞子。
 
 
 でも、辿る糸が細すぎて、しっかりと記憶が伝わらない。
 思い出される映像は、ノイズのかかったセピア色。
 
 表情もちゃんと見えない。わかるのは、おぼろげな外見だけ。
 あの頃も貞子は、長い黒髪が特徴的で。
 お人形さんみたいだなんて、俺の両親が可愛がっていた。
 
川д川「……思い……だした?」

('A`)「…………あぁ、思いだしたよ」

 本当に微かにだったが、思いだした。
 確かに昔、貞子とは幼馴染で、よく一緒に遊んでいたはずだ。
 
 
 
 ふっと。
 
 
 
川ー川「……よかった」



 またあの、優しい笑顔。自分の耳が熱いのがわかる。
 それは決して、寒いとこから暖房の効いた温かい喫茶店に入ったせいなんかじゃない。
 最初に見惚れた、そして、今また向けられた、この笑顔のせいだ。
 
('A`)「ひ、久しぶりだな……」

 貞子の顔を見る事が出来なくて、コーヒーに手をつけながら慌てて言った。
 どもってしまったが、最初のうろたえ方を思い出すと、
 さして恥ずかしいとは思わなかった。
 
 でもやはり可笑しかったのか、貞子は手で口元を抑えながら笑いを堪える様な素振り。
 そして俺に続いてミルクティーに口を付ける。
 
 一口。その後に柔らかく息を吐いて。
 
川ー川「うん 久しぶりだね」

 透き通るような声が心地いい。
 昔の声は思い出せないが、あの子がこんな美人になったんだと、改めて実感した。
 それに引き替え俺は……なんて、同時に自虐にも見舞われたけど。
 
 ぱっと見、目まで隠れた長い黒髪のせいで暗い印象を与えてしまうだろうが、
 その口調はまた正反対で、それがとても喜んでいるような気がして。
 自意識過剰なんだけど、それが嬉しくもあり気恥ずかしかった。
 
('A`)「元気だったか?」

 再会の、ありきたりな質問。
 だが素直にそれを知りたかった。
 
川ー川「……うん 元気、かな」

('A`)「どっちだよ 今の様子見れば、確かに元気そうだけど」

川ー川「今は元気だよ ドックンにまた会えたんだもん」

(*'A`)「…………」

 照れる。
 
 何この展開。さっきも思ったけど、これって三次元だよね?
 しかも幼馴染とはいえ、こんな美人からそんなこと言われたらもう……
 
 もうなんか全てが新鮮で、恥ずかしくて、嬉しくて、なんだろうかこれは。
 恋人と過ごすクリスマスって、こんな感じなんだろうか?
 俺は答えを知らないし、カップルに聞く気もないから知る由もないけど。
 
('A`)「ど……、」

 またくぐもってしまう。
 一つ、咳払いをして。
 
('A`)「今までどこいってたんだ? なんでまた急に俺の前に?」

川д川「……ドックンに言わないで引っ越しちゃったもんね」

('A`)「ん……」

 そうだっただろうか。
 今思い出せている記憶は、一緒に遊んでいた時の事だけだ。
 貞子がいなくなった日の事は、よくわからない。
 
('A`)「そっか、引っ越してたんだよな」

川д川「うん …………ごめんね?」

('A`)「いやいいよ ガキだったし、家の都合とか仕方ないだろ」

 何か引っかかるものがあったが、彼女が言うならそうなのだろう。
 俺はそれを信じて、フォローを入れた。
 
 静かに、「ありがとう」と貞子が言う。
 そしてその次に。
 
川д川「それで、突然またきたのはね」

('A`)「ん、あぁ」

川ー川「ドックンにまた、どうしても会いたくて、来ちゃったの」

 なん……だと……?
 ていうかさっきからこの子は、なんでそんな恥ずかしい事平気で言えるんですか?
 心臓、バックバクなんですけど、俺どうしたらいいの?
 
 また照れ隠しに、コーヒーに口を付ける。
 
 
 
 味がわからない……
 
 
 
川д川「ねぇ、ドックン」

('A`)「ズズ……ん?」

川д川「クリスマス……暇……かな?」

 あーあーあーそういえばありましたねそんな行事が。
 もう明後日ですよ。ハハッ、ワロス。
 ええはいはい暇ですよ。
 
川д川「彼女とかいるんなら……いいんだけど……」

('A`)「暇だよ 彼女は……いないし……」

川ー川「……そうなんだ」

 不安げだった表情が、ぱぁっと明るくなった気がする。
 俺は逆に天国から現実です。本当にありがとうございました。
 
川ー川「じゃあ、さ」

('A`)「うん?」

川*ー川「クリスマス、一緒に過ごしてくれない、かな?」

('A`)





 …………
 
 
 
 …………
 
 
 
 …………






 …………はい?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
('A`)「はい?」

 心の中で呟いた言葉が、思わず口から飛び出した。
 え? 貞子さん? なんて言ったの?
 
 
川д川「だから、クリスマス一緒に居たいなぁって……よかったら……」


 え、俺みたいなキモヲタ童貞とですか?
 
 え?え?突然再会した幼馴染が美人になっていて……
 
 クリスマス一緒に過ごしてくれって?これなんてエロゲ?
 
(;'A`)「ど、どどど、ど、どうして俺なんかと?」

川д川「えっ……」

(;'A`)「ほ、ほら! いくら幼馴染だからって俺こんなきもくなってるし!
     貞子はすっげぇ美人になってるのに勿体無いと言うかなんというか……」
    
    
    
川-川「…………」



 口を閉じ、無表情になってしまった。
 
 じっと俺を見つめ……てるのかはわからないけど物凄く痛い視線を感じる。
 
 俺はもう、ただただあわあわとキョドることしかできなかった。
 
 
 
川-川「ドックンじゃないと、だめなの」



 何がだめなのかよくわからないけど。
 
 
 
川-川「だって…………」



 とにかく、心を落ち着かせる為にコーヒーを口に含み。
 
 
 
 
 
川*ー川「あの頃からずっと、今も、ドックンの事が好きなんだもん」






 コーヒー吹いた。
 
 
 
 
                            続く。
【 2008/12/22 】 貞子企画 | TB(0) | CM(1)
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【 2008/12/22 】 編集
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