ブーン系小説を書いているようです

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貞子企画『クリスマスの、涙のようです』 その5

 参考リンク──貞子企画──
   
 クリスマスの、涙のようです

 第一話⇒『その子は、確かに』
 第二話⇒『静かに戻る記憶の中に』
 第三話⇒『笑顔で、そこに存在(い)た』
 第四話⇒『最後のおまじないを』




 第五話『叶わなかった、おまじないを』





('A`)「ふー……」

 風呂場から出て、脱衣所で体を拭く。
 飯を食った後は、風呂が沸いてるつもりだったから、
 湯船が空っぽだったことにはちょっと驚いた。
 
 いやうん、貞子が悪いわけじゃない。それは当然だ。
 てことで俺は、シャワーを浴びて簡単に体を洗った後に、すぐに出て今に至る。
 
 そして。
 
 着替えがない事に、絶望した。
 
(;'A`)「…………」

 汗が気になってシャワーを浴びたのに、また同じ服を着るわけにはいかない。
 パンツも然りだ。
 どうする……どうする俺……
 
 
 
 
 
 こっそり……行くか……
 
 
 
 
 腰にタオルを巻いて、ゆっくりと脱衣所を出る。
 貞子はリビングで、テレビを見ているはずだ。
 
 服がある俺の部屋は、二階。
 二階へ行く階段は、リビングの向かいにある。
 即ち、この廊下を真っ直ぐ行って、左側にある。
 
 ゆっくりいけば、大丈夫なはずだ。
 
 こっそり……こっそり……
 
 決して変な趣味があるわけじゃないけど、なんだか興奮してしまう……。
 
 いやこれは、緊張だ緊張。
 
 うん、きっとそうだ。
 
 テレビの音が聞こえる。
 
 貞子はやはり、テレビを見ているようだ。
 
 大丈夫、このままいけば、心配ない。
 
 その調子で階段につき、一段一段ゆっくりと登り始めた。
 
 ミシ……と普段は意識してない木の軋む音が、やけに大きく聞こえた。
 
 そして階段の三分の二あたりまで来た時に。
 
 
「ドックン?」
 
 
(;'A`)「ひゃ、ひゃい!」
 
 
 なんで俺、返事して振り向いたんだろう。
 ちょっと着替えてくるって言えば、貞子はそのままでいたはずなのに。
 わざわざこっちに、こないのに。
 
 貞子がゆっくりと、階段の麓に現れた。

 
川д川
 
 
('A`)
 
 
 固まる二人。
 
 動く物は、ただ一つ。
 
 振り向いた勢いで落ちた、腰のタオル。
 
 ぱさりと。
 
 
 そして露になる、俺の────
 
 
川д川


('A`)


川д川


('A`)


川 フラッ……


∑(;'A`)「うおっ! さだこおおおおお!!」


 こてんと、貞子が倒れた。
 俺はすぐにタオルを腰に巻きつけ、貞子に駆け寄った。
 
(;'A`)「貞子! 大丈夫か?」

川д川
 
 どうやらショックで気絶しているようだ。
 
 なんてこった……俺のせいで……
 
 ていうかあんなもの見られた……どうしよう……
 
 いやまぁ、うん、見られたのはしょうがない。
 
 とりあえず今は貞子だ。貞子。
 
(#'A`)「せーのっ……ふぬううううううぅぅぅ う?」

 気合を入れて抱きかかえたはずが、貞子は長身の割に軽かった。
 持ち上がらないのは男として恥ずかしかったから少し安心する。
 
 そのままリビングのソファーに寝かせ、毛布をかぶせた。
 
 これでよし。次は俺だ。
 
 いつまでも裸でいるわけにもいかない。
 
 
川-川
 
 
 …………いかん。
 いかんいかん! 俺は服を着るぞ! クソッ!
 このままだと暴走してしまいそうだったから、
 俺は頭を勢いよく振ってリビングを飛び出た。
 
 貞子の無防備な、綺麗な顔がチラチラと頭によぎる。
 タオルの下でムクムクと大きくなる欲望に自己嫌悪に陥りながらも。
 なんとかそれを堪えて、俺は部屋に辿り着くことができた……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 服を着てリビングに戻ると、貞子は変わらずそのままに。
 いや、違うことが一つ。
 
川-川「スー…………スー…………」

 寝息を立てていた。
 
 心配していたが、どうやら大丈夫そうだ。
 
 貞子が寝ているソファーにもたれかかる様にして座る。
 
 貞子の寝息が、心地いい。
 
 聞いているだけで、心が落ち着くような感じ。
 
 俺も目を閉じて、まどろみの中へと、身を投じた。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
『ドックン』


 うん?
 
 
『大好き』


 ちょ……なんだよ急に……
 
 
『えへへ ごめん』


 …………ごめんな
 
 
『なにが?』


 ……その……忘れてて……
 
 
『……ううん』


 ……なんでか……思い出せなくて
 
 
『仕方ないよ』


 ……仕方ない?
 
 
『……うん ほら、もう十四年も前だし……』


 ……でも、貞子は
 
 
『いいの! 全部じゃないけど、思い出してくれて、嬉しかったから』


 ……貞子……
 
 
『ね、ドックン』


 ……うん?
 
 
『昔もよく……お泊り、したよね』


 ……ああ、そうだったな
 
 
『……覚えてるの?』


 ……貞子に言われると、そんなことがあったって思いだすよ
 
 
『そうなんだー』


 ……あぁ
 
 
『それで起きたら……近くの公園に、行ったよね』


 そうだな ブランコとか……シーソーとか……
 
 
『ドックン、ジャングルジムから降りられなくなった』


 え? い、いや、そんなことなかった気がするけど……
 
 
『あー 絶対思い出してる』


 そ、そんなこと覚えてねーよ!
 
 
『あははっ じゃあ、そういうことにしといてあげる』


 …………はい
 
 
『…………ドックン』


 うん?
 
 
『私、また行きたい あの公園に』


 あぁ……じゃあ明日
 
 
『だめなの』


 え?
 
 
『……すぐに……いきたい』


 貞子……
 
 
『ドックンと、また……「い」きたい』


 …………
 
 
『少しでも……長く……』


 あぁ…………わかった
 
 
『……ありがとう』

 
 
 
 
 ………………。
 
 …………。
 
 ……。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 目を覚ますと、手に冷たい感触。
 
 その先を見れば、同じ様にソファーにもたれかかっている貞子。
 
 起きて、俺を見ていた。
 
('A`)「ごめん、また寝てた……」

川ー川「ううん……」

 そう言った貞子は、どこか力のない笑顔だった。
 
 手を握ったまま、立ち上がる。
 
 貞子も一緒に、立ち上がる。
 
('A`)「…………行くか」

川ー川「うん……」

 どこへとも、告げていないのに。
 
 夢の中の、会話なのに。
 
 
 俺達は、通じ合っていた。
 
 
 
 
 
                           続く。
【 2008/12/25 】 貞子企画 | TB(0) | CM(0)
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